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【現車確認】新型RAV4 GR SPORTは「別物」だった。+20mmの衝撃スタンスと赤いキャリパー、隠されたマフラーの残念ポイントまで実車本音レビュー

新型RAV4 GR SPORTの実車を見てきました。新型RAV4のラインナップにおいて、現在「Coming Soon」として注目を集めているのがGR SPORT

先日、ついにその実車をこの目で確かめる機会に恵まれました。公式からの詳細な情報はまだ限られていますが、目の前の実車が放つオーラは、これまでのRAV4のイメージを鮮やかに塗り替えるものでした。

このモデルの核心は、トヨタがモータースポーツの知見を注ぎ込んで設計した「走りのPHEV」であることです。新世代のプラグインハイブリッドを搭載しつつ、ボディ剛性の強化や専用サスペンション、さらには電動パワーステアリング(EPS)の専用チューニングまで施されています。

一見するとスタイリッシュなSUVですが、その内側にはワインディングや高速道路での操縦安定性を突き詰めた、ストイックなメカニズムが隠されています。

今回は、現地でじっくりと観察して分かった「+20mmのワイドトレッド」がもたらす圧倒的な構えや、GR専用パーツの質感について、2025年度内、2026年の登場を待ち望む皆様へいち早くお届けします。

フロント:機能美が宿る「Functional MATRIXグリル」

実車を正面から捉えたとき、まず目を引くのは、GRモデルの象徴ともいえる専用デザインのフロントマスクです。これまでのRAV4が持っていた力強さに、モータースポーツ直系のストイックな機能性が加わり、唯一無二の存在感を放っています。

Gをモチーフにした「Functional MATRIXグリル」と誇り高きエンブレム

フロントデザインの核となるのが、専用開発された「Functional MATRIX(ファンクショナル マトリックス)グリル」です。

六角形のメッシュ構造は、ひとつひとつの意匠が「G」をモチーフに構成されているとのこと。これは単なる装飾ではなく、PHEVパワートレインの冷却効率を最大限に引き出しつつ、走行風を整流して空気抵抗を抑えるという、GAZOO Racingの知見が詰まった「機能美」そのものです。

グリルの片隅には、トヨタのモータースポーツ直系であることを示す「GR」のエンブレムが誇らしげに添えられています。このバッジひとつが、この車が単なるドレスアップモデルではなく、走りの質を徹底的に追求した「本物」であることを静かに、しかし力強く主張しています。

SUVの常識を覆す「+20mm」のワイドトレッド

グリルに続いて注目したいのが、その圧倒的な「構え」の良さです。数値で見ると、フロントのトレッドが20mm拡大されています。

一般的なSUVはどうしても腰高な印象になりがちですが、GR SPORTはタイヤがより外側に踏ん張るようなスタンスをとっています。このわずかな「幅」の広がりが視覚的な安定感を劇的に高めており、まるで地面に吸い付くような、地に足の着いた戦闘的なスタンスを実現しています。

精悍さを極めたライティングとブラック加飾

グリル周囲のディテールも、一切の妥協がありません。

鋭い眼光を放つLEDヘッドランプは内部までブラックを基調としており、見る者にアグレッシブな印象を与えます。

さらに、フロントバンパーやグリル周囲に配された艶やかなピアノブラック(グロスブラック)の加飾が、ボディカラーとの鮮やかなコントラストを生み出し、都会的な洗練さとスポーツモデルとしての気高さを高い次元で両立させています。

サイド:グロスブラックと「赤」が織りなすハイパフォーマンスの証

サイドビューに目を向けると、そこにはSUVらしい力強さと、高級スポーツカーのような洗練された質感が絶妙なバランスで同居しています。細部を観察すると、アドベンチャーグレードなどの「道具感」とは一線を画す、徹底したこだわりが見えてきました。

質感を高める「グロスブラック」の専用パーツ群

GR SPORTのサイドプロファイルを引き締めているのは、随所に配された艶やかなグロスブラック(ピアノブラック)のパーツ群です。

特に印象的なのが、ホイールアーチを彩るフェンダーモールと、ボディ下部を走るロッカーモールの仕上げです。オフロード志向のモデルでは無塗装の樹脂パーツが採用されることが多い部分ですが、あえて光沢のあるブラックを採用することで、車体全体の重心を低く見せ、都会的なスポーツモデルとしての品格を高めています。

さらに、サイドミラーやドアハンドルまでもが同色のブラックで統一されており、サイドビュー全体に一切の隙がない、シャープな一体感を生み出していました。

足元を引き締める「専用アルミホイール」

GR SPORTのサイドビューにおいて、機能美を最も象徴しているのが、空力性能を追求した造形が美しい専用のアルミホイールです。

鋭いスポークが重なり合う緻密なデザインは、ブレーキ周りの放熱性にも配慮されていることが伺えます。実車を前にすると、数値以上の軽快さと力強さを感じさせ、停車中であっても今にも走り出しそうな躍動感を演出していました。また、フロントのワイドトレッド化に合わせ、フェンダーの端ギリギリまで攻めたような絶妙なセッティングが、SUVの枠を超えたスポーティーなスタンスを形作っています。

走りの本気度を象徴する「レッドブレーキキャリパー」

そして、多くのファンが最も注目するのが、ホイールの隙間から強烈に主張するレッドブレーキキャリパーです。

GRのアイデンティティとも言えるこの「赤」のアクセントは、単なるドレスアップではありません。PHEVならではの強大なパワーをしっかりと受け止める制動力への自信と、この車が走りに特化した「特別な一台」であることを静かに、しかし雄弁に物語っています。ホワイトのボディ、グロスブラックのパーツ、そしてキャリパーの「赤」が織りなすコントラストは、この車がトヨタのモータースポーツ直系であることを物語る最高のアイキャッチになっていました。

リア:空力とフラッグシップの誇り、そして「隠されたマフラー」

フロントやサイドの攻撃的なデザインを受け継ぐリアビューもまた、走行性能を突き詰めた機能美が貫かれています。

走りを安定させる専用リアスポイラーとバンパー造形

後ろ姿の第一印象は、とにかく「強そう」の一言です。

まず目を引くのが、ルーフ後端にそびえるエッジの効いた大型リアスポイラー。これ、単なる飾りじゃなくて、高速域で風をしっかり抑え込んで車体を安定させるための本気装備なんです。さらに、リアバンパー下部には空気を鮮やかに引き抜くディフューザー形状が採用されていて、SUVであることを忘れさせるような機能美を漂わせています。

【残念ポイント】スポーツモデルなのに「マフラーが隠れている」

そんな完璧なリアビューの中で、唯一「あれ?」と足を止めてしまったのがマフラーの処理です。

実はこのGR SPORT、マフラーがバンパーの下にひっそりと隠されていて、外からは見えない配置になっています。最新のPHEV(プラグインハイブリッド)らしいクリーンさを優先したのかもしれませんが、せっかくの「GR」ブランド。やっぱり、太いマフラーエンドが左右から顔を出しているような、視覚的な力強さが欲しかったというのが本音です。

走りの質にこだわっているからこそ、ここは少し控えめすぎて「惜しい!」と感じてしまう、贅沢な残念ポイントかもしれません。

プレミアムを主張する専用エンブレムの競演

それでも、バックドア右側に並ぶバッジを見れば、この車の格付けは一目瞭然です。

そこには「GR SPORT」のロゴと、誇らしげな「PHEV」のエンブレムが隣り合わせで鎮座しています。この二つの名前が共演している姿は、まさにRAV4シリーズにおける最高性能と最新技術が融合した、絶対的なフラッグシップであることの証。走り去る後ろ姿に、唯一無二のプレミアムな存在感を刻み込んでいました。

2025年、SUVの「走り」の基準が変わる予感

「Coming Soon」の文字が並ぶ新型RAV4 GR SPORTをじっくりと観察してきましたが、最後に全体を通して感じたことをまとめます。この車は、単なる既存モデルの「お化粧直し」ではありません。トヨタが培ってきたモータースポーツの熱量を、あえてPHEVという静粛な最新技術にぶつけ、一つの究極形を作り上げようとしているのが伝わってきました。

実用的SUVから、操る喜びを追求する「相棒」へ

外装レビューを振り返ると、+20mmのワイドトレッド化や専用のFunctional MATRIXグリル、そして足元で本気度を主張する赤いブレーキキャリパーなど、随所に「走りの質」を高めるための意図が刻まれています。

グロスブラックで統一されたフェンダーやロッカーモールは、SUVらしいタフさを保ちつつも、都会的で洗練されたスポーツモデルとしての品格を付加していました。リア周りで見せた「隠されたマフラー」という些細な残念ポイントすら、実用性と環境性能を優先したPHEVならではの個性として、逆にこの車の特異さを際立たせているように感じます。

2025年度内、最高峰のRAV4が走り出す

サスペンションや電動パワーステアリング(EPS)にまで及ぶ専用チューニングを施したこのモデルは、2025年度内の登場を予定しています。

燃費や利便性はもちろん大切だけれど、ハンドルを握ったときのワクワク感も絶対に捨てたくない。そんな欲張りな願いを叶えてくれるのが、この「RAV4 GR SPORT」ではないでしょうか。ワインディングでの軽快なハンドリングや高速域での盤石な安定感。まだ見ぬその「走り」を公道で確かめられる日が、今から待ち遠しくてなりません。

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