NISMO特集!GT-R・フェアレディZ・スカイライン

【内装編】新型ランドクルーザーFJの運転席・メーター・シフトを徹底チェック【ランクルミニ】

新型ランドクルーザーFJの内装をじっくり見てきました。一言でいえば、「ランクル250を簡素化して、ギュッと凝縮したような運転席」という印象です。サイズ感はコンパクトになっているのに、座った瞬間に感じる“ランクルらしさ”はしっかり残っています。

ダッシュボードやドアの素材は、柔らかい合皮のソフトパッドと樹脂パーツの組み合わせ。ラグジュアリーというより、どちらかといえば実用性を重視した設計で、無骨さの中に丁寧さがあります。シートもおそらく合皮素材で、汚れや摩耗に強いタイプ。価格帯を考えても、日常使いからアウトドアまで気兼ねなく使えるインテリアです。

ランクルFJの全幅は1855mm。ランクル250の全幅サイズ1940〜1980mmよりも狭い分、キャビンの横幅はややタイト。ただ、運転席に座るとボンネットのエッジが見える安心感があり、ドライバーズポジションはしっかり「ランクル」そのもの。ハンドルを握ったときの重厚感も同クラスのSUVとは少し違い、頼れる相棒に座っているような気分になります。

この運転席まわりのつくりこみを見ていると、トヨタが“ただの小型SUV”としてFJを設計していないことが伝わってきます。
ランクルファミリーのDNAをそのままに、サイズダウンしながらも本格派の雰囲気を崩さないインテリア。今回はその運転席を中心に、細部の仕上がりや装備を写真とともに詳しくチェックしていきます。

インテリア全体の印象と素材感

運転席に腰を下ろした瞬間、まず感じたのは“質感のバランスの良さ”。高級車のフカフカした内装…というより、アウトドアや日常でガシガシ使える道具感が前に出た作りです。

ダッシュボードやドアパネル部分には、合皮のソフトパッドがしっかり配置されていて、触ると意外としっとりしています。樹脂パーツも多いですが、チープには見えず、むしろ「耐久性重視のランクルらしさ」といった印象。ちょっと手荒く扱っても気にせず使えそうな、頼れる相棒感が強いです。

シート表皮もたぶん合成皮革。見た目はパリッとした質感で、実際に触ると適度な柔らかさ。高級感は控えめですが、汚れや擦れに強そうな素材なので、キャンプやスキー、夏の海なんかにも遠慮なく連れて行けそうです。

キャビンの横幅は、ランクル250よりひとまわりコンパクト。実際、座るとややタイトめで、横方向の余裕は少し抑えられています。ただ、そのぶん視界の把握がしやすいので、街中や駐車場での扱いやすさはむしろ上がりそうです。

なんというか、「高級感の演出」ではなく、ランクルの精神を小さなボディに詰め込んだ内装という感じ。サイズを縮めても“本気で山に行ける”雰囲気はそのまましっかり残っていますね。

このあと、ステアリング、メーター、シフト周りなどを細かく見ていきます。写真だと質感の違いがよくわかるので、ぜひチェックしてみてください。

ステアリングと操作系

ステアリングを握った瞬間に感じるのは、しっかりとした作り込みです。デザインはランドクルーザー250と共通で、全体的に太めのグリップが採用されています。手に取ったときのホールド感が非常に良く、長時間のドライブでも疲れにくそうです。

レザーの質感も滑りにくく、ステッチ部分の指触りが上質でした。

左右のスポークには、走行中によく使う操作系ボタンがバランスよく配置されています。左側にはオーディオや電話、音声認識系のスイッチ。右側にはアダプティブクルーズコントロール(ACC)やモード切替スイッチが並び、視線を落とさずに直感的に操作できるようになっています。

シフトレバーはありませんので

中央には立体的な「TOYOTA」ロゴが入り、マットブラックのパネルと組み合わせることで引き締まった印象になっています。ハンドル全体のデザインは派手ではありませんが、力強く、ランクルらしい信頼感を感じさせます。

全体的に「高級感を誇る」というよりも、「しっかり握って安心できる」タイプのステアリングです。見た目の落ち着きと、操作時の確かな手応えが両立されており、長く付き合える信頼性の高さが伝わってきます。

メーターまわり

メーターはランドクルーザー250のエントリーグレード「GX」と同じタイプが採用されていました。
構成は、7.0インチTFTカラーメーター+マルチインフォメーションディスプレイ(メーター照度コントロール付き)というシンプルかつ実用的な仕様です。

中央にカラーディスプレイ、右に燃料計、左に油温計という構成で、必要な情報を最小限かつ直感的に確認できるデザインになっています。

カラーディスプレイには、情報が明瞭に表示され、ランクルらしいオフロード走行時の視認性と実用性がしっかり確保されています。また、表示フォントやグラフィックはシンプルで、どの照度環境でも見やすく、昼夜問わず安定した視認性を持っているのもポイントです。

最新SUVのような大画面デジタル演出を求める層には少し控えめに映るかもしれませんが、走るための情報を確実に伝える設計思想はまさにランクルの伝統。堅実で頼れるメーターという表現がぴったりの仕上がりです。

ナビゲーション・ディスプレイ

ナビゲーションディスプレイは、ランドクルーザー250と同じ12.3インチの大型モニターを搭載していました。

FJはシリーズの中では価格を抑えたモデルになりますが、このナビ画面のサイズ感は上位グレードと変わらず、視認性や操作性の面でも申し分ない印象です。

ただし、詳細なグレード構成はまだ発表がありませんので、この構成が最上位グレードとも中間グレードとも言えません。少なくとも最下位グレードではないとは思いますがね。

モニターは横長レイアウトで、地図画面を広く表示しながらも、音楽情報や車両設定を同時に確認できる分割表示にも対応。UI(ユーザーインターフェース)は最新のトヨタ共通デザインで、必要な情報が整理されていて非常に扱いやすいです。

質感の面でも、モニターまわりの縁取りはマット仕上げのブラックで統一されており、反射を抑えつつ落ち着いた雰囲気に。上部にはエアコン吹出口が水平ラインで配置され、ダッシュボード全体の統一感も見事でした。

また、操作系は完全なタッチ式ではなく、物理ボタンも一部残されているのが特徴です。オーディオ音量やデフロック作動など、走行中にサッと触りたい機能はボタン操作で完結できるため、実用性の高さを感じます。

映像表示も鮮明で、カーナビ・カメラ表示ともに視認性が高いですので、オフロード走行だけでなく、街中でも安心して使える仕上がりになっていました。

エアコンパネルと快適装備

エアコンパネルまわりは、ランドクルーザー250とほぼ同じデザインが採用されていました。中央に操作ダイヤルを配し、その両脇にボタン類を配置するレイアウトで、視認性と操作性のバランスが非常に良いです。
ただし、FJでは価格帯を抑えたモデルということもあり、250系に装備されているシートベンチレーション機能(送風機能付きシート)は省かれています

その代わりに、シートヒーターとステアリングヒーターはしっかりと装備されており、冬場のドライブにはありがたい仕様です。冷え込む朝や雪山など、アウトドアシーンを意識した設計といえそうです。

操作感についても好印象でした。各ボタンのクリック感が程よく、押した瞬間に“カチッ”と手応えが返ってくるタイプ。走行中でも迷わず操作できるよう、ボタンの高さや傾斜が緻密に調整されているように感じました。

デザイン自体はシンプルですが、素材の質感は悪くなく、ブラック基調で全体が引き締まっています。物理スイッチを残していることで、オフロード走行中の操作性も担保されており、電子制御に頼りすぎない“信頼のインターフェース”という印象でした。

ベンチレーション非搭載とはいえ、必要な機能をしっかり押さえた構成。“本格SUVとしての実用性”を優先した空調設計といえるでしょう。

エアコンスイッチの下にはUSB-C充電口が1口のみ。その隣にはオーディオの音量調整ダイヤル。ボタンがありました。

シフトレバーと駆動系スイッチ

シフトレバー形状は、ランドクルーザー250と非常によく似たデザインでした。

ややコンパクトながらも、形状や質感はほぼ同等で、おそらくレザー巻きのレバーにグロスブラックの加飾がされ、握ったときの感触がとても良いです。シフトブーツもあり高級感があります。

シフト横には、ランクルらしいH4/L4の切替ダイヤルが備えられています。オフロード走行時には、この物理ダイヤルで素早く切り替えができ、電子制御式ではなく“自分で操作する感覚”が残されているのがFJらしい部分です。

さらに、デフロックスイッチも配置されており、悪路での脱出性能をしっかり確保。走破性の高さを支える操作系が、すぐ手の届く範囲にレイアウトされているのは嬉しいポイントです。

また、シフト周辺のパネルはマットなブラック素材で統一されており、光沢を抑えた落ち着いた仕上がり。派手さはありませんが、長く使ううちに味が出るような質感です。

全体的に見ても、「電子化しすぎない、操作する楽しさ」をしっかり残した設計で、ランクルFJが“原点回帰したオフローダー”であることを感じさせます。

パーキングブレーキとセンターコンソール

ランドクルーザーFJで個人的に強く印象に残ったのが、パーキングブレーキが手引き式のレバータイプであることです。
最近のSUVでは電子式パーキングブレーキが主流になっていますが、FJはあえてクラシカルなメカニカル方式を採用しています。この点だけでも、FJが「最新装備を盛り込んだ街乗りSUV」ではなく、“自分の手で操作するクルマ”という方向性を貫いていることがよくわかります。

レバーはおそらく本革巻きで、白いステッチが入った上質な仕上げ。実際に握ると、その高い質感を感じることができます。

こうしたアナログな操作感は、最新の電子制御SUVにはない魅力で、まるで道具を使いこなすような感覚が味わえます。ドライバーとクルマが“対話する”ような感覚が、このFJらしさなのかもしれません。

センターコンソールまわりは、サイズ自体はコンパクトですが、実用性は高めです。ドリンクホルダーはシフトレバー前後に2個配置され、深さも十分。

センターコンソールボックスの収納スペースと実用性

センターコンソールボックスはサイズ自体は小さめですが、深さがあるため見た目以上に収納できます。中にはUSB Type-Cポートとシガーソケットを備えており、スマートフォンの充電やドライブレコーダーなどの電源確保にも便利。
内部はフェルトのような柔らかい素材で覆われており、小物を入れてもガタつきにくく、振動音を抑える工夫も感じられます。

素材面では高級感を追いすぎず、マットな質感で統一。見た目も落ち着いていて、傷や汚れが目立ちにくいのも好印象でした。
全体的に、実用性と信頼性を優先したセンターコンソール設計といえるでしょう。

ランドクルーザーFJの収納まわりは、見た目以上に機能的で実用的な設計でした。全体のキャビンサイズがランクル250よりコンパクトなぶん、スペース効率をかなり意識して作り込まれています。

まとめ

実際に運転席まわりをじっくり見てみると、ランドクルーザーFJは豪華さよりも“信頼できる道具感”を大切にしていることがよく伝わってきました。

内装全体は、ランクル250をベースにしながらも、余計な装飾を削ぎ落としたシンプルな仕上げ。実際に触れる部分──ステアリング、シフト、パーキングブレーキなどは手触りが良く、操作のひとつひとつにしっかりとした手応えがあります。

メーターやスイッチ類も電子化しすぎず、ドライバーが自分の意志で操作している感覚を味わえる構成。走る・止まる・切り替える、その基本動作を丁寧に支えてくれるクルマです。

大画面のナビが入っているので、最下位グレードではないとは思いますが、各所簡素化することで価格帯を抑えつつも、ランクルの“信頼性”と“操る楽しさ”をきっちり残している点が非常に魅力的でした。

また、細かい装備の違い(ベンチレーション機能なし、手引きブレーキ採用など)も、FJのキャラクターにしっくり馴染んでいます。派手さよりも堅実、でもどこか温かみがある──そんな印象のインテリアでした。

「ランドクルーザー250の弟分」というよりも、手に届きやすい要素を盛り込んで原点回帰した“新しいランクル”としての存在感。

オフロードも街乗りも楽しみたい人にとって、このFJの運転席はまさに“ちょうどいい相棒”になるはずです。

次回は後部座席、トランク編をお届けします。

PR:車買い替えを検討中ならこちら!

車を売る際には、複数の業者に査定を依頼することが重要です。最近では中古車市場が落ち着いてきているので、買い替えを決めたら早めの売却がおすすめです。

査定には車の状態や年式、走行距離など、さまざまな要素が関係してくるため、複数の業者に査定を依頼することで、より正確な査定額を算出することができます。


>>カーネクストの詳細はこちら


>>ユーカーパックの詳細はこちら

おすすめ関連記事

新型ランドクルーザーFJ徹底解説|サイズ・価格・内外装・スペックを完全まとめ【ランクルミニ】

【外装編】ランドクルーザー250 最上級ZXグレードの見た目の特徴とは?「VX」「GX」グレードとの違い

新型RAV4を徹底解説|フルモデルチェンジの進化ポイントとGR SPORTの魅力とは?

マツダ新型CX-5がフルモデルチェンジ級の進化!内装・外装・性能を写真付きで徹底解説

【外観デザイン編】ランドクルーザープラド150 TX 後期試乗記① ガソリン車のサイズ感と特徴