2025年12月に発表された新型RAV4の中でも、アドベンチャーグレードの内装は、他のグレードとは一線を画す「道具感(ギア感)」が強調されています。
ラグジュアリー志向の「Z」グレード が落ち着いた高級感を演出しているのに対し、アドベンチャーはアクティブなライフスタイルを連想させるデザインが特徴です。ドアを開けて車内を覗き込むと、まず目に飛び込んでくるのが、随所に配されたオレンジのアクセントカラーです 。
このグレードの価格は4,500,000円(税込)から設定されており、実用的な装備と、所有欲を満たす専用デザインがバランスよくまとめられています。実車写真 からも、最新のデジタルデバイスと、SUVらしい無骨なディテールが融合した、このグレードならではの世界観を確認できます。
目次
インパネ・コックピット:最新デバイスと専用デザインの融合

アドベンチャーグレードのコックピットは、最先端のデジタルデバイスを搭載しながらも、随所に「ギア」としての遊び心が散りばめられているのが最大の見どころです。機能性を追求した「Z」グレードとはまた異なる、アクティブな空間づくりを詳しく見ていきましょう。
圧倒的な存在感を放つ12.9インチHDディスプレイと液晶メーター

まず、ダッシュボード中央で圧倒的な存在感を放っているのが、全車標準装備となる12.9インチの高精細HDディスプレイです 。実車を外から覗き込んだ際も、その画面の大きさとクリアな質感は際立っており、最新のコネクティッドナビやスマートフォン連携もスムーズにこなすスペックを備えています。

また、メーターパネルには12.3インチのTFTカラー液晶が採用されています 。このメーターは、ドライバーの好みに合わせて4つのデザインスタイルから表示を切り替えられるため、その日の気分や走行シーンに応じて雰囲気を変えられる先進性も魅力です 。
アドベンチャー専用の「オレンジ加飾」と遊び心溢れるディテール
デジタルな装備の一方で、アドベンチャーらしさを強く印象づけるのが、室内の各所に配されたオレンジ加飾です。 本革巻きの3本スポークステアリングホイールや、センターコンソールのリバーシブルアームレストには鮮やかなオレンジのアクセントが施されており、コックピット全体にアクティブな活気を与えています。
さらに、ドアトリムのオーナメント表皮には、アドベンチャー専用の幾何学模様である「テックカモ」柄が採用されている点にも注目です 。こうした細部へのこだわりが、「単なる移動手段」を超えた、使い倒したくなる道具としての機能美を完成させています。
ステアリング&シフト周り:手に触れる部分の「こだわり」

運転席に座って常に手が触れるステアリングやシフト周りは、アドベンチャーグレードらしい「道具としての使い心地」と「遊び心」が最も色濃く反映されているパーツです。機能が整理されたコックピットは、タフな外装に見合う力強い仕上がりになっています。
オレンジステッチの本革巻きステアリングと快適な実用性

ステアリングホイールには、手馴染みの良い上質な本革巻きの3本スポークが採用されています 。アドベンチャー専用の意匠として、鮮やかなオレンジ加飾(ステッチ)が施されており、視覚的にも「このグレードを選んだ」という満足感を高めてくれます。
また、冬場のドライブに欠かせないステアリングヒーターが標準装備されている点も大きな魅力です 。手元のスイッチ類では、12.3インチ液晶メーターの操作やオーディオ、さらにはレーダークルーズコントロールなどの安全機能を、視線を逸らさず直感的にコントロールできるよう集約されています。
操る楽しさを生むシフトノブと多彩な走行モード
シフト周りも、SUVらしい堅牢なデザインが貫かれています。本革巻きのシフトノブに合成皮革のシフトレバーブーツを組み合わせ、確かな質感を実現しています 。機能面での最大の特徴は、意のままの変速を可能にするシーケンシャルシフトマチック(Sモード)の搭載です 。最上位の「Z」グレードに採用されている先進的なエレクトロシフトマチックに対し 、アドベンチャーはあえてレバーを前後に動かして「車を操っている感覚」をダイレクトに味わえる仕様になっています 。
さらに、センターコンソールにはドライブモードセレクトが配置されており、「NORMAL」「ECO」「SPORT」「CUSTOM」の切り替えが可能です 。加えて、4WD統合制御(AIM)によって「TRAILモード」や「SNOWモード」といったタフな走行モードも選択でき、キャンプ場の未舗装路や雪道でも、状況に応じた最適な走りをサポートしてくれます 。
「操る楽しさ」を重視したシーケンシャルシフトマチック(Sモード)
この「Sモード」では、シフトレバーを前後に動かすことで、ドライバーが意図したタイミングでシフトチェンジのような操作を行うことが可能です。例えば、山道でのエンジンブレーキの調整や、キビキビと走りたいシーンなどで「車を操っている感覚」をダイレクトに味わえるのが魅力です。操作部には本革巻きシフトノブと合成皮革のシフトレバーブーツが組み合わされ、見た目の堅牢さも抜かりありません 。
シート:機能美を追求した「専用デザイン」

アドベンチャーグレードのシートは、アウトドアシーンでの実用性と、乗り込んだ瞬間に気分が上がるスポーティーなデザインが両立されています。
ライフスタイルで選べる2色の専用シートカラー
アドベンチャーグレードでは、好みに合わせて2種類の内装色を選択できるのが大きなポイントです 。

標準設定の「ブラック」は、オレンジのステッチが最も映える精悍な印象を与えます 。

一方、設定ありの「ミネラル」は、カーキを思わせるアースカラーのような色味で、よりアウトドアギアとしての雰囲気を高めてくれるカラーリングです 。
Zグレードはブラックのみですが、アドベンチャーは選択できるのがいいですね。
汚れに強くスポーティーな合成皮革シート
シート表皮には、耐久性が高く手入れのしやすい合成皮革が採用されています 。アドベンチャー専用の意匠として、アクティブな印象を強調するステッチが施されており、タフな外装デザインとの一体感も抜群です 。
ラグジュアリー路線の「Z」グレードが穴あき加工(パーフォレーション)で高級感を演出しているのに対し、こちらは「道具(ギア)」としての機能美を優先した、納得の仕上がりと言えます 。
季節を問わず快適な8ウェイパワーシートと温熱機能

運転席には、前後スライドやリクライニング、さらにはシート上下やチルトまで細かく調整できる8ウェイパワーシートを標準装備しています 。自分にとって最適なポジションをミリ単位で設定できる仕様のため、長距離の移動でも疲れにくい環境が整えられています 。
また、寒い日の乗り出しをサポートする快適温熱シート(シートヒーター)も運転席と助手席に完備されています 。アドベンチャーでは2段階の温度設定が可能で、季節を問わず快適なドライブをサポートしてくれます 。
まとめ:運転するたびに「どこかへ行きたくなる」空間

新型RAV4アドベンチャーの運転席周りは、12.9インチの最新デバイスを使いこなしつつ、オレンジのアクセントやタフな素材感で個性を主張する、非常にバランスの良い空間に仕上がっています。
税込で450万円からという価格設定を考えると、専用のステアリングやシート、さらには最新の安全装備まで盛り込まれたこの構成は、非常に高い所有欲を満たしてくれます 。単なる移動手段としての車ではなく、眺めているだけで「次はどこへ遊びに行くぞ」という期待感を抱かせてくれる、そんなアドベンチャーならではのデザイン価値が詰まった一台です。
さて、今回はコックピットを中心にレビューしましたが、アドベンチャーの真価は後部座席や広大な荷室の使い勝手にも隠されています。次回の記事では、後部座席の居住性と、アウトドア派必見のトランク(ラゲージ)容量について詳しくお届けします。どうぞお楽しみに!
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