マツダ CX-60 25Sに試乗しました。グレードはLパッケージという中間グレードです。このグレードの価格は約360万円で、レザーシート360度カメラや20インチホイールがついていて、さらにシートはレザーで、前後座席シートヒーターが標準装備というなんというコスパ高しなモデルです。
CX-60の試乗インプレッションを見ると結構な頻度でサスペンションが残念という評判を聞きます。乗り心地が悪いというインプレが多いいですが、素人目線で乗ってみるとどうなのでしょうか。
今回はこのCX-60の乗り心地やメリット・デメリットをお伝えしようと思います。
目次
率直に乗り心地はどうか
みなさん気になるのがCX-60の乗り心地でしょう。いろんなメディアで乗り心地が悪いと叩かれてます。リアサスペンションに問題があるということで、
結論、良くは無い、と思いますが、叩かれているほど不快ではありません。
道路の継ぎ目や段差を走り抜けるときに、コツンと角のある振動があります。
スポーツカーのような硬いサスペンションをイメージしていただければ良いかと思います。
ただし、車高の低いスポーツカーのように地面の情報はそう多くはありません。
本当にスポーツカーのような本当に硬いサスペンションで、一般的に乗り心地の悪い車は、地面のざらざら感まで伝わってきますが、そこまでは無いです。
段差の「カツン」という角が、同クラスのSUVと比較すると、ある、という感じでしょうか。乗り心地が悪いという前評判を知っていて乗るとそう感じますが、シートもしっかりとしたものですし、そこまで車に詳しく無い人が乗るとあまり気にならないかとは思います。
今回試乗した車両は2023年か2024年モデルですので、一部改良された車両かもしれません。ネット上の情報を見ると、あまりにも酷評されたサスペンションを改良しているという噂があります。
操作性に関しては非常に素直です。
アクセルとブレーキは過剰な反応ではなく、適度な遊びがあって、発進時はエンジンが回転してからじわっと加速し、ブレーキは踏んだ分だけかかりますので、乗り初めからすぐ慣れてガクンガクンしません。
ハンドルは重すぎず、また軽くもなく適度な感じで、ふわふわしていなく操作感も悪く無いです。
走行モード(ノーマル・スポーツモード)での違い
走行モードはノーマルとスポーツモードの2種類選べますが、ノーマルは過剰な発進加速をせず、おとなしい感じです。
ちなみに「オフロード」モードはFR車には無いようです。
スポーツモードは出だしから力強い感じが出てきて楽しい感じになります。
ノーマルモードはソフトな発進加速感ですので、他の車種であれば、燃費の良いエコモードに近いのではないでしょうか。
ノーマルの柔らかい感じが好きでは無い方は、燃費は悪くなるかもしれませんが、スポーツモードを多用するのも良いかと思います。
メリット フロントの長いカッコイイデザイン
なんとCX60はFR(後輪駆動)です。そのおかげもあって、エンジンの配置は縦置きでちょっと中央によっているのでボンネットが長いデザインとなっています。このエンジンレイアウトにより重量物が中央によるので運動性能も申し分ないです。
スポーツカーのような設計ですね。
この縦置きエンジンの車はフロントホイールとフロントドアの間が長くなり、この間の距離を「プレミアムレングス」と言います。
CX5とかのFFモデルはフロントホイールとフロントドアの距離がすぐそばなのですが、このCX60はこの「プレミアムレングス」のおかげで、車両全体はフロントノーズが長い分、伸びやかで、よりエレガントな高級外車のような雰囲気を漂わせています。
4気筒ガソリンエンジンモデルのガーニッシュは樹脂パーツのそっけない感じですが、、、
ディーゼル6気筒エンジン搭載モデルはガーニッシュがメッキパーツとなり「INLINE 6」と書かれていてより高級感を演出しています。
メリット アクセルとブレーキの癖が無く運転がしやすい
マツダ車らしい扱いやすいアクセルとブレーキです。
アクセルは軽く踏み込むと、少し回転が上がってから加速し始めるので自分のイメージよりも飛び出しがないので安全に発進加速ができます。エンジンの回転フィーリングを感じることができますね。
ブレーキも適度な遊びがあり、カツンと効かずにじわっと必要な分だけ、踏んだ分だけブレーキがかかっていく感じで、自分の思い描いている量のブレーキをかけてくれる感じがします。
メリット 360度カメラや足元モニターが便利(オプション)
レンタルした車両には全方位モニターやシースルービューが装備されていました。
25SのLパッケージはオプション扱いとなります。シースルービュー&マイコックピットパッケージという159,500円のオプションパッケージの中に入っています。
CX60発売当初は「シースルービューパッケージ」と「マイコックピットパッケージ」が分かれていて、「シースルービューパッケージ」のみが77,000円でつけることが可能だったようですが、2024年現在はマイコックピットパッケージと抱き合わせ販売となり価格は上がっています。
メリット シフトレバーが操作性高いしパネルのデザインが良い!
シフトレバーがいい高さにあって、操作しやすいです。RAV4でも感じた点です。
多くの車のシフトレバーはシートよりも腰下の地面に生えているものが多いですが、これは高さがありますので、アームレストからそんなに腕を動かさなくてもシフト操作ができます。
しかし、Pの位置が奥側の横に倒す位置なので、慣れるまではよく操作感が分かりませんでした。
パネルがおしゃれなのもポイント高いです。
上級モデルになると杢目?っぽくなりますが、これはメタル感があって個人的には好きです。
柄は日本の伝統工芸品なイメージでしょうか。
メリット 後席シートヒーター装備(Lパッケージ以上標準)
コンソールボックス裏にはエアコン吹き出し口とその下にはシートヒーターのスイッチがありました。
Lパッケージ以上に標準装備で、Sパッケージ、XDグレードにはつきません。
寒い冬にはいいですね。
メリット トランクが広大
後部座席はあまり広くは感じませんでしたが、トランクは大きくスペースを取ってあります。
荷室高:817mm、荷室幅:1,275mm、荷室長:975mmです。奥行きが深く感じました。
容量は570リットルとなります。
後部座席を倒すとさらに広がりますね。
ただし、後部座席はフルフラットにはなりません。
デメリット 横幅が広め
全長は4,740mmの車両ですが、幅が1,890mmもあります。
日本車としは車幅が広めかと思います。
マツダのCX-5は全長が4,575mmで幅1,845mmで、大きい車体のCX-8は全長4,900mmで車幅が4,840mmですので、マツダ車としてはこの車両の幅の大きさが大きいことがわかります。
大きな車格代表のランクルプラドの車幅が1,885mmですので、かなり大きめだと思います。
全長の割に幅が広い欧州車のようなコンセプトなのかもしれません。
車幅が広いことで走行安定性が高まると思うので、走りに特化しているモデルのようですが、日本の駐車場事情を考慮すると、ちょっと気を使うかなという感じでしょう。
デメリット 評判通りサスペンションがちょっと角がある振動
言われてみれば、という感じですが、確かに振動は感じました。
サスペンション方式はマルチリンク式です。マルチリンク式を調べてみると高級車に使われる方式ということです。
CX-60の乗り心地の悪さの要因は、このリヤサスペンションにあり、サスペンションのパーツの中に金属製のピロボールを採用しているという点にあると言われています。詳しいことは分かりませんが、段差を乗り越えるときに角がある振動は感じました。
サスペンションが硬いというとスポーツカーのようなロードノイズまで拾う感じを想像してしましますが、ロードノイズまでは拾わず、段差の振動の時に感じるくらいです。
長距離乗ると気になるかとは思いますが、普段の街乗りではあまり気にならないかもしれません。
デメリット 後席足元が狭め
SUVあるあるではありますが、意外と後部座席の足元が狭めです。
運転席を後ろめの位置で運転する人が運転すると、後ろの後部座席の人は膝が運転席にくっついて窮屈になってしまします。
もちろん、日本人標準体型の標準的な運転席シート位置の場合は、前席との拳1〜2個分くらいは開きますが、車体の大きさイメージの割には余裕感は感じないですね。
デメリット シート位置が高くて乗り降りはしにくい
CX60の最低地上高は180mm(Sパッケージは175mm)です。
オフロードを目的とするSUVとしては低い部類に入るので、オンロードモデル寄りであることがわかります。
しかし、最低地上高はあまり高くはないですが、シートまではさらに高さがあり、シートへの乗り降りは登り降りする感じがあり、乗り降りはしにくく感じました。慣れれば問題はありませんが。
CX60は後輪駆動ですので床下にプロペラシャフトなどが通っているのですが、後部座席はセンタートンネルが無くフラット。床下に色々収めて、車内空間を快適にするために高くなっているようです。
大きなサイドステップとピラーにアシストグリップが欲しいですね。
デメリット ナビがタッチパネルじゃない
他のマツダ車でも感じましたが、ナビがタッチパネルに対応していないのもマイナスポイントです。
タッチパネルだと指紋で汚くなってしまうというマイナスポイントもありますが、慣れないと目的地入力が大変ですね。
わざと使いにくくして運転中に操作させないようにしているのかもです。
デメリット パドルシフトはあるがマニュアルモードがない
マニュアルモードが無いことは個人的には残念ポイントです。
最初かないのであれば納得はできますが、実はCX-60にはパドルシフトが実はハンドルについているのにもかかわらず、マニュアルモードが無いのです。
一応、パドルシフトは使えます。
走行中にパドルを操作すると、現在のギアを上げ下げできますが、一定時間経過するとオートマに変わってしまって、シフトを勝手に上げてしまします。
シフト操作の中にセカンドが無いことから、エンジンブレーキを一時的にかけるためのパドルなのかなと思いますが、これは残念です。
オートマだと、アクセルを踏むとぐんぐんと加速していき直ぐに法定速度を超えてしまいますので、街中は3速か4速で私は走りたいタイプです。
秀逸なデザインで満足感は高い
CX60のデザイン性や操作性が非常に良く、購入したら即満足感を得られるでしょう。
運転してみると、アクセルとブレーキは非常に素直で、初心者でも怖くない操作系かと思います。納車日からしっくりくる運転押しやすさかと思いますね。
乗り心地は若干の硬さはあるものの、噂よりは身構えなくても大丈夫です。
なんと言ってもボンネットが長く伸びた縦置きエンジンデザイン。プレミアムレングスのガーニッシュがかっこいいです。
さらに今時珍しいFR後輪駆動で、スペックだけ聞いても車好きならワクワクするスペックです。
車幅は1890mmと広く、SUV系統のボディデザインですが、そのスポーツカーのようなスペックで、その走行性能と高速走行とコーナリングの安定感は素晴らしいと思います。
もちろん、乗り心地にちょっとマイナスポイントがあると言われているので、試乗はした方が良いかと思いますが、デザインに惚れたら買いですね。
皆さんの参考になれば幸いです。
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