2025年9月4日、ホンダは突如「新型PRELUDE(プレリュード)」を正式発表し、翌5日に発売という異例の電撃スケジュールを敢行しました。かつて「デートカー」の代名詞として一時代を築いたプレリュードが、実に24年ぶりに復活。
グランドコンセプトは「UNLIMITED GLIDE」。大空を滑空するグライダーから着想を得た、新世代の“スペシャリティスポーツ・ハイブリッド”として再誕を果たしています。価格は617万9800円(税込)。月販計画は300台と発表されて、その価格が高過ぎ!ということで、なかなか賛否両論となっています。
今回の記事では価格、スペック、装備などをまとめましたので是非ご覧ください。
目次
発売情報・価格戦略

▶︎発売日・価格・販売計画
- 発売日:2025年9月5日(金)
- 価格:6,179,800円(税込)
- 乗車定員:4名
- パワートレイン:2.0L直噴アトキンソンサイクル+2モーターハイブリッド
- 販売計画:月間300台
従来の量販スポーツではなく、限定的かつ象徴的な立ち位置を明確にしています。
▶︎価格設定の背景
シビック TYPE R(499.7万円)を上回り、フェアレディZやGRスープラと同じ価格帯へ。ホンダは電動化時代に「操る喜び」を提示するため、プレミアムなポジションを狙っています。
▶︎PRELUDE Honda ON Limited Edition

新型プレリュードには、新車販売オンラインストア「Honda ON」専用のLimited Editionが設定されています。ボディカラーは数量限定のムーンリットホワイト・パール&ブラック(2トーンカラー)で、通常モデルにはない特別感を演出。価格は6,480,100円(税込)。
この特別仕様は、オンライン購入という新しい体験と限定カラーの希少性を掛け合わせたもの。従来のスポーツカー購入とは異なり、デジタル体験から始まる新たな販売戦略の象徴ともいえるモデルです。通常モデルが月間販売計画が300台と限られる中、このHonda ON Limited Editionはさらに希少モデルとしてコレクターズアイテム的な価値を持つ一台になるでしょう。
サイズ(寸法・重量)

新型プレリュードは、スポーツカーらしい低くワイドなフォルムを持ちながらも、日常で扱いやすいサイズ感に仕上げられています。
- 全長×全幅×全高:4,520mm × 1,880mm × 1,355mm
- ホイールベース:2,605mm
- トレッド前/後:1,625mm / 1,615mm
- 最低地上高:135mm
- 車両重量:1,460kg
- 乗車定員:4名
幅広で安定感のあるボディに、低めの全高を組み合わせることで、スポーツカーらしい存在感を放っています。それでいて全長は4.5mクラスに収まっているため、街中でも取り回しやすいバランスです。重量は1,460kgと比較的軽量で、ハイブリッドスポーツとしては機敏なハンドリングを期待できます。
デザイン・コンセプト

▶︎グランドコンセプト「UNLIMITED GLIDE」
大空を自由に滑空するグライダーから発想。優雅さと高揚感を融合させたデザイン哲学を採用しました。
▶︎エクステリアデザイン
低くシャープなフロントノーズ、抑揚あるボディライン、ワイド&ローのスタンスがダイナミックな走りを想起させる。
ヘッドライトはマルチファンクションライトに加え、アダプティブドライビングビームとアクティブコーナリングライトを搭載。
ルーフはレーザーブレーズ技術とガラスプリントアンテナでモールレス化し、クリーンなラインを実現。ブルーアクセント入りバンパーは“UNLIMITED GLIDE”を象徴しています。
▶︎インテリアデザイン

運転席はホールド性重視、助手席は包み込まれる快適性を追求。なんと運転席と助手席でシート設計が異なります!
かなりコストかかっています。
また4人乗りということで、後部座席がありますが、これは写真を見る限りほぼ足が入らないので荷物置き、緊急用ですね。
インテリアカラーは「ブルー×ホワイト」。刺繍ロゴや陰影あるホワイト表皮、専用フルグラフィックメーター、Dシェイプステアリングなど、スポーツ性と上質感を両立しています。
革新技術・パワートレイン

▶︎e:HEV+Honda S+ Shift
ホンダ独自の2モーターハイブリッド「e:HEV」に新技術「Honda S+ Shift」を採用。
モーター駆動でありながら仮想8段変速により、鋭いシフトフィールとダイレクトレスポンスを実現。アクティブサウンドコントロールがエンジンサウンドを強調し、五感に訴える爽快感を演出する。
▶︎ドライブモード
Honda車初となる「コースティング制御」により、アクセルオフ時の減速感を軽減し、滑空感を再現。
ドライブモードはSPORT/GT/COMFORTの3種類に加え、S+ Shift制御と組み合わせることで計6モード。さらにINDIVIDUALでは6項目を自由にカスタマイズできる。
エンジンスペック
新型プレリュードの心臓部には、環境性能とスポーツ性を両立したハイブリッドシステムが搭載されています。
- エンジン型式:LFC
- 種類:水冷直列4気筒 DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2
- 総排気量:1,993cc
- 内径×行程:81.0mm × 96.7mm
- 圧縮比:13.9
- 燃料:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:40L
▶︎性能数値
- エンジン最高出力:104kW(141PS)/ 6,000rpm
- エンジン最大トルク:182Nm(18.6kgf·m)/ 4,500rpm
- モーター最高出力:135kW(184PS)
- モーター最大トルク:315Nm(32.1kgf·m)/ 2,000rpm
- システム燃費(WLTCモード):23.6km/L
- 市街地:20.6km/L
- 郊外:26.1km/L
- 高速道路:23.5km/L
2.0L直噴エンジンをベースにしながら、モーターが強力にアシストすることで、システム総合で約200馬力級のパフォーマンスを発揮。圧縮比は13.9とかなり高く、燃焼効率を重視した設計です。燃費性能もWLTCモードで23.6km/Lと優秀で、「走り」と「環境性能」をしっかり両立させています。
シャシー・走行性能
- シビック TYPE Rベースの専用セッティング
- デュアルアクシス・ストラットサスペンション
- アダプティブ・ダンパー・システム
- Brembo製ブレーキ+19インチホイール
- 進化版アジャイルハンドリングアシスト
新型プレリュードの走りを支える土台は、シビック TYPE Rをベースに専用チューニングを施した高性能シャシーです。単に流用するのではなく、スペシャリティスポーツとして求められる上質さと滑らかさを加えることで、日常域からワインディング、さらには高速巡航まで幅広く対応できる足まわりに仕上げられています。
▶︎デュアルアクシス・ストラットサスペンション

フロントにはトルクステアを抑えるデュアルアクシス・ストラットサスペンションを採用し、アクセル全開時でも自然なステアリングフィールを確保。さらにアダプティブ・ダンパー・システムによって路面状況や走行モードに応じて減衰力を緻密に制御し、快適性とスポーツ性を両立します。
ステアリングには可変ステアリングギアレシオ(VGR)を組み合わせ、高速域では安定感を、低速域では軽快な取り回しを実現しました。
▶︎Brembo製ブレーキ

制動面ではBrembo製大容量ブレーキを搭載し、リニアなペダルフィールと高い耐フェード性を確保。長い下り坂やサーキット走行といった過酷なシーンでも安定した制動力を発揮します。
ブルーの車名が入ったキャリパーが素敵ですね。
▶︎19インチホイール

足元にはベルリナブラックの高剛性19インチアルミホイールを装着し、ノイズリデューシング構造を採用することでロードノイズを抑制。スポーツカーでありながら日常域での静粛性も考慮されています。
タイヤサイズは前後共通で235/40R19 96W スチールラジアルタイヤとなります。
アジャイルハンドリングアシスト
電子制御の進化も見逃せません。旋回時の安定性を高めるアジャイルハンドリングアシストは、Honda車として初めてブレーキング領域まで制御範囲を拡大。コーナー進入から脱出まで自然なライントレースを可能にし、急な障害物回避時にも車体の挙動を安定させます。これにより、プレリュードは「剛と柔」を高次元で両立させた、安心感のあるスポーツカーへと仕上がっています。
装備・機能詳細
▶︎Honda SENSING
衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制、ACC、ブラインドスポットなど16機能を専用セッティングで搭載。
▶︎インフォテインメント
9インチHonda CONNECTディスプレーにGoogleを搭載。Googleマップやアシスタントが利用可能。BOSE 8スピーカーは車速連動で音質最適化。
▶︎ラゲッジルームの実用性

トランクは後部座席を倒すと広々空間。後部座席は足入れるスペースがほぼないと思いますので、トランクスペースとして使うのが現実的かと思います。
倒すとフェアレディZのような感じでしょうか。広いですね。

テールゲート式荷室はスーツケース2個、後席倒しでゴルフバッグ2個またはサーフボード2本を積載可能。
ボディカラー・特別仕様
▶︎ムーンリットホワイト・パール(82,500円高)

▶︎メテオロイドグレー・メタリック(38,500円高)

▶︎クリスタルブラック・パール

▶︎フレームレッド

▶︎Honda ON限定:ムーンリットホワイト・パール&ブラック(2トーン・数量限定)

市場分析・競合比較
GR86/BRZ(約300~380万円)、フェアレディZ(約550万円~)、GRスープラ(800万円~)と比較すると、プレリュードは「電動化×スペシャリティ」という独自の文脈を提示。TYPE Rとの価格同額も注目点で、「速さの絶対値」ではなく「情緒的価値」を売りにする。
24年ぶり復活の意味

1978年の初代から「洗練クーペ」の象徴だったプレリュードは、2001年に生産終了。
復活は単なる懐古ではなく、「電動化時代の操る喜び」を示す戦略的布石。月販300台、限定仕様やレンタカー配備といった販売手法も含め、ブランド強化の象徴的存在です。
購入ガイド・展開予定
- 購入チャネル:Honda Cars、オンライン「Honda ON」
- 限定仕様:Honda ON専用 2トーンカラー
- 納期:数か月待ちの見込み
- レンタカー展開:一部Honda Cars店舗で順次開始
「まずはレンタカーで体験→購入検討」という流れがホンダ初の導線となります。
まとめ:新型プレリュードの総合評価
新型プレリュードは、“電動化の合理”と“クーペならではの情緒”をきれいに両立させた一台です。
価格は6,179,800円と挑戦的ですが、グランドコンセプト「UNLIMITED GLIDE」に込められた体験設計や、e:HEV×S+ Shiftが生み出す“滑空するような加速感”、さらに実用性と上質感を兼ね備えた装備群によって、単なる数値以上の価値を描き出しています。
シビック TYPE Rが「走りの絶対値」を担う存在なら、プレリュードは「情緒の絶対値」として並び立ち、ホンダのスポーツラインアップに厚みを加える存在になったと言えるでしょう。
月300台という希少性に加え、レンタカーでの展開という新しいタッチポイントも用意され、まずは体験からファンが広がっていくことが期待されます。次世代ホンダ・スポーツを告げる“前奏曲(プレリュード)”として、とても意味のある復活となりました。
みなさんの参考になれば幸いです。
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