ジャパンモビリティーショー2023で世界初公開された「MAZDA ICONIC SP(アイコニックSP)」は、マツダのスポーツカー哲学を決意したコンパクトスポーツカーコンセプトです。ロータリーエンジン× EVシステムの融合により、環境性能とドライビングプレジャーを両立。
外装では、フロントに折りたたみ式ヘッドライトを採用し、流麗なボディラインとシザースドアが未来的な印象を演出。 特別色「VIOLA RED」は、白の上に27回もクリアレッドを重ね塗りした力作のカラーです。
インテリアは「ヴィオラ」の弦をモチーフにしたセンター部の4本ラインが象徴的です。 さらに、象徴的な「インディゴ・ブルー」のシートや、サステナブルな牡蠣殻由来のホワイトパーツを採用するなど、デザインと環境性能が融合しています。
この記事では、そんなICONIC SPの外観の美しさと、こだわりを徹底解説。マツダが提案する「次世代のスポーツカー」の魅力をじっくりと見ていきましょう。
目次
スペック概略

- 全長×全幅×全高:4180mm×1850mm×1150mm
- ホイールベース:2590mm
- 車両重量:1450kg
- パワートレイン:2ローターロータリーEVシステム(最高出力370ps)
- 駆動方式:シリーズ式+パラレル式にも拡張可能
- ボディカラー:VIOLA RED(下地ホワイト+クリアレッド27回重ね)
- 特徴:シザースドア、50:50重量配分、折りたたみ式ヘッドライト
1. フロント周り 全幅:1,850mm

アイコニックSPを真正面から眺めると、ローアンドワイドという言葉がぴったりです。
フロントグリルの位置が低く、地面を這うようなデザイン。そして無駄のない美しいライン。マツダらしい雰囲気があります。
全長はコンパクトですが、幅は広めの1850mmです。高速走行時の安定感も良いでしょう。車室よりもフェンダーがかなり張り出していてまさにスーパースポーツカーらしいデザインをしています。
エンジンを運転席寄りの中央に配置することでこのボンネットの低さを実現できるようです。
2. フロントグリル

アイコニックSPのフロントフェイスは、従来のマツダ車が採用する「シグネチャーウイング」を極限までスリムにするにはようなデザイン。
マツダ車はフロントにメッキパーツを配置することも多いですが、アイコニックSPはそうではありません。
フロント開口部の大きさは空力を意識して控えめにしていそうです。

グリル周りがブラックパーツで縁取られていますね。引き締まって見えます。
まさに翼のようなこのシグネチャーウイング。空力パーツの一つとして機能したり、ラジエター冷却のための空気を効率よく取り込んでくれたりと機能的になっているのでしょう。

グリルには歯のようなギザギザの突起。そしてその突起の中央に赤いライン。細部までこだわったデザインです。
3. ヘッドライト

ヘッドライトはリトラクタブルになっており、クローズ時はボディラインに溶け込んだすっきりとした外観。
全てがピタッと閉じるのではなく、目頭の部分に隙間が開いていますね。日中はここが光ってデイタイムランニングライトのような感じになるのでしょうか。

リトラクタブルヘッドライトは必要なときだけライトを「パカッ」と開けられる仕組みで、マツダが一度採用したロードスターやRX-7を彷彿とさせます。
ヘッドライトは結構細いです。
また、マツダのマークも光るようですね。
4. ミラーはデジタルか

ミラードアはシャープで小振りな形状で、ボディと一体感を意識しているように捉えられます。
ミラーの台座位置がAピラーの若干上部分に取り付けられていますので、ちょっと高い位置のような気がしますが、車高が低いのでこの位置になるのでしょうか。

ミラー部分を見てびっくり!
鏡は無く、おそらくカメラでしょう。丸い突起が見えます。
デジタルサイドミラーとなるようです。
日本では2016年6月から法改正によりカメラ式サイドミラーが解禁されたようですが、まだまだ普及していませんので見慣れない装備です。
この薄さは空力面では有利ですね!
5. サイド 全幅:4180mm・全高:1150mm

サイドビューは、先に4180mmというコンパクトサイズながら、1850mmのワイドさと1150mmの低さが織りなす「低く、そしてワイド」なプロポーションを見ることができます。
前後のオーバーハングが短く、ホイールベース(2590mm)が相対的に長めに感じられるデザインで、ライトウェイトスポーツに求められる躍動感を感じます。

注目なのがシザードア。 斜め上方に跳ね上がる開閉機構は、実車を見たときのインパクトが大きいです。
羽のよう。軽量そうですね。

サイドスカート部分はブラックのガーニッシュ?板が地面と並行に装着されています。床下の空気をうまく流す空力パーツというよりは地面からの小石などからドア部分をガードする役割でしょうか。
ドア部分はかなりくびれているので、ブラックがより目立ちます。
6. ホイール

ホイールデザインは風車のような大胆なデザイン。「MAZDA」と赤い文字が入っています。
ブレーキローターは金属製、キャリパーはよく見えませんが、ブレンボでしょうか。
タイヤサイズはフロントが235/35 R19が装着されています。

ホイールは立体的でかっこいいですね。

リヤのタイヤサイズは265/35 R19が装着され、フロントよりもよりワイドなタイヤサイズとなっています。
リヤブレーキキャリパーもブレンボ製です。
7. リア周り

アイコニックSPのリアビューは、ふくよかに張り出したリヤフェンダーが特徴。
このボリューム感が、スポーツカーとしての力を強調します。
リヤエンブレムは最近流行りの「MAZDA」の間隔の開いた文字。車名はありません。非常にシンプル。無駄がありません。

往年のスポーツカーらしい丸型テールライト。
テールランプユニットは円が重なったようなデザイン。円が重なる部分は光らないようですね。

点灯すると、MAZDAも光ります。下部に縦に2本のラインでフォグランプも光るようです。

ボディ下部はディフューザー形状を意識しており、エアロダイナミクスを意識した形状が実施されています。
マフラーは見えません。
8. 内装(外から見た感想)

ドアを開けずとも、ガラス越しにぞき込められたアイコニックSPのインテリアは、「インディゴ・ブルー」カラー。

ステアリングは左ハンドル仕様で、ペダルはオルガン式という本格派スポーツカーのレイアウトです。
外装の真紅“VIOLA RED”との対比で、インテリアの深い青が落ち着いた雰囲気を演出しているのが印象的。
ドアからダッシュボードにかけての赤いステッチがアクセントで映えます。
ヘッドレスト一体型のバケットシートには、デニム生地、藍染コットン糸を使った3Dニットが採用されています。

ダッシュボードからステアリングに伸びるホワイトのパーツには広島名産の牡蠣殻を再利用した素材を使用し、サステナブルなアプローチがしっかりと反映されています。

シートベルトも青いですね。
車内の中央を通る4本のラインは弦楽器「ヴィオラ」の弦をイメージしているとのこと。
シートの後ろのスペースはラゲッジスペースではなく、機械的なスペースとのことです。
まとめ:新時代の「ピュアスポーツ」を体現する一台

マツダが提案する「MAZDA ICONIC SP」は、低い車高とコンパクトボディによる軽快さ、伝統を継承するロータリーエンジン×電動化の融合、そしてサステナブルな素材選びなど、次世代のスポーツカー像を示唆する革新的なコンセプトカーです。
見た目のインパクト、こだわり抜いたカラーリング、そして独特のエクステリアディテールからは、「車を愛するすべての
人に“本当に楽しい車”を届けたい」というマツダの熱い想いがひしひしと驚異的です。
370psという圧倒的なパフォーマンスを持ちながら、サステナビリティと軽快な走りを両立させるこの一台に、今後も注目が集まるのは間違いありません。マツダファンならずとも胸が高鳴る、魅力に溢れたコンパクトスポーツカーです。
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