Premium S:HEV EXは、新型フォレスターの中でも「走りのスポーティさ」より「室内の居住性」と「使い勝手の良さ」が際立つグレードです。静粛性の高いストロングハイブリッドと上質な内装の組み合わせにより、運転しているときだけでなく、同乗者が過ごす時間まで心地よく設計されているのが大きな特徴です。
運転席の落ち着いたコックピットでこのクルマの質感を実感したあとに、ぜひ注目したいのが後部座席とトランクの広さです。フォレスター Premium S:HEV EXは、前席だけで完結するクルマではなく、後席の足元空間やラゲッジの余裕まで含めて完成する一台だと感じられます。家族での移動や長距離ドライブ、日常の買い物まで、あらゆるシーンで“広さ”と“ゆとり”が価値になるSUVです。
目次
本革シート選択で、後部座席の「色」と「空気感」が変わる

新型フォレスター Premium S:HEV EXは、シートを本革(ナッパレザー/ウルトラスエード®)に変更すると、後部座席の色味そのものが大きく変わるのが特徴です。
これは単にシートがレザーになるだけでなく、内装全体の配色ルールが切り替わるためで、標準仕様とオプション仕様では、後席の印象がまるで別グレードのように変わります。

標準仕様のPremium S:HEV EXのシート素材とカラーは、撥水ファブリック/撥水トリコット[グレー/プラチナ(ブルーステッチ)]がベースで、後部座席もドアトリムも明るめのグレー系で統一されています。視覚的に広く感じやすく、アウトドアにも使いやすいクリーンな色合いが特徴です。後席に座ったときの印象も「明るく、軽快で機能的」という方向性がはっきりしています。
一方、今回の展示車のように本革シートを選択すると、後部座席は一気にダークトーンのラウンジ空間に変わります。
ブラウン本革を選ぶと、シートだけでなくドアアームレスト、フロアコンソール、ドアトリムまでがブラウン×ブラック系に統一され、ステッチもシルバー系に変わります。
その結果、後席の視界は明るいグレーから、深みのあるブラウンとブラックに囲まれた落ち着いた空間へと一変します。
ブラック本革を選んだ場合も同様で、後席まわりはブラック基調に切り替わり、ステッチや加飾がブラウン系になることで、標準内装とは明確に異なる大人びた雰囲気になります。
標準仕様が「実用性と清潔感」なら、本革仕様は「静かで上質なプライベート空間」という色使いです。
実際に後部座席に座ってみると、この色の違いが居心地に直結しているのがよく分かります。
明るいグレー内装は開放感があり、本革のブラウン/ブラック内装は包まれ感が強く、よりリラックスできる印象でした。
Premium S:HEV EXの後席は広さだけでなく、この色と素材の選択によって“どうくつろぐか”まで変えられる空間になっているのが、大きな魅力と言えそうです。
後部座席の広さと足元スペース

展示車はオプションの本革シート(ナッパレザー/ウルトラスエード®でブラウンステッチ)装着車です。通常は撥水ファブリック/撥水トリコット(グレー/プラチナでブルーステッチ)となります。
座り心地は、非常に上質。本革特有のしっとりとした柔らかさがありながら、体を預けると芯のあるクッションがしっかりと支えてくれます。
さらにリクライニング機能付きで、長距離でもリラックスして乗ることができます。
前席との距離と膝まわりの余裕

Premium S:HEV EXの後部座席に座ってまず感じるのは、前席との距離のゆとりです。私の身長168cmですが、運転席と助手席を大人の標準的なドライビングポジションに合わせた状態でも、膝の前にはしっかりと空間が残ります。
SUVは後部座席の足元スペースにそれほど余裕を感じないモデルもありますが、想像以上に足元が広く、長時間座っても圧迫感を覚えにくい設計です。
前席のえぐれが効いている

この後部座席の広さの秘訣は運転席、助手席の背後のえぐれ。
もちろんこれが無くても十分ではあるのですが、この凹みがあることで、足元空間がより広く感じました。
床はフルフラットではない

残念ポイントを上げるとしたら、後部座席中央の床が少し盛り上がっている点。
大人が後席中央に乗ると、ちょっと足元が窮屈に感じるかもしれません。ちょっとですが。
センターコンソール裏の快適装備

エアコンは左右独立の吹き出し口があります。風向と風量調節付きです。
後部座席の中央からしっかりと風が出るため、左右どちらに座っても体に均等に風が当たり、冷暖房の効きムラが出にくいのが印象的です。
さらにS:HEVの強みとして、停車中でもエアコンが効き続ける点があります。ハイブリッドシステムにより、エンジンが止まっていても電動でエアコンが作動するため、信号待ちや渋滞中でも後席が暑くなったり寒くなったりしにくいのが大きな安心材料です。静かな車内と相まって、後席に座っていてもリラックスした空間が保たれます。
USB電源
吹き出し口の下にはUSBポートがType-C(3.0A)とType-A(2.4A)の2系統が用意されており、スマートフォンやタブレットの充電にも十分な出力があります。
後席に座りながらナビ用のスマホや動画視聴用の端末を充電できるので、長距離移動や家族でのドライブでも不便を感じにくい設計です。
シートヒーター
左右それぞれにシートヒーターのスイッチがあり、2段階で温度を調節できます。寒い時期には後席の乗員も自分で温度を調整できるのはうれしいポイントです。
エアコンの効き、シートヒーター、USB電源まで揃った後席の快適装備を見ると、Premium S:HEV EXが「後ろに乗る人の満足度」までしっかり考えられているグレードであることがよく分かります。後部座席がただの補助席ではなく、しっかりとくつろげる空間になっているのは、このクルマの大きな魅力だと思います。
アームレスト

アームレストはセンターシートから倒すタイプで、ナッパレザー/ウルトラスエード®の質感とよく馴染む仕上がりです。肘を置いたときに硬さを感じにくく、ちょうどいいクッション性があり、長時間のドライブでも自然に腕を預けられます。
内蔵された2つのカップホルダーも深さがあり、さらに穴が開いているだけでなく、ドリンクを支えるラバーパーツもありますので、ペットボトルやテイクアウトのカップを安定して置けるのは実用面でかなりポイントが高い部分です。
トランクの広さと積載力

開口部と奥行きの印象

新型フォレスター Premium S:HEV EXのラゲッジスペースは、実車を見るとまず「とにかく横にも奥にも広い」と感じる設計です。
開口部の横幅は約1,250mmあり、大型スーツケースやアウトドアギアを横向きでそのまま積める余裕があります。高さ方向も約887mmと十分で、クーラーボックスや折りたたみ式ベビーカーも無理なく収まるサイズ感です。
5人乗車時でも荷室フロア長は928mmを確保しており、日常の買い物から家族旅行まで、積載量に困る場面はかなり少ないといえます。SUVらしい余裕がありながら、ワゴン的な実用性も両立している点がフォレスターらしいポイントです。
床の低さと積み下ろしのしやすさ

荷室フロアは地面からの高さが抑えられており、バンパーとの段差も小さいため、重い荷物を持ち上げる動作が楽です。
ベビーカーや買い物袋、キャンプ用品などを載せる際も、腰への負担が少なく、日常的に使いやすい構造になっています。
フラットでスクエアな荷室形状なので、荷物を隙間なく並べられるのも好印象です。見た目以上に「詰める」ラゲッジといえるでしょう。
床下収納は小さい

ハイブリッドモデルということもあり、床下収納はほとんどありません。写真手前にちょっと空間があります。
面積は広くないですが、深い部分がありますので、ちょとしたものは入るでしょう。
給電機能とユーティリティ装備

トランクの左側を見ていきますと、後部座席をワンタッチで倒せるレバーとフック、そして12Vのソケット電源があります。

右側は後部座席を倒すレバーとフック、そして下にはオプションの高音質ハーマンカードンのスピーカーが見えます。
ユーティリティナットとカーゴの拡張性
ラゲッジ左右の壁面に各3ヶ、リヤゲート側に2ヶの合計8ヶのユーティリティナットが用意されています。
カーゴシェルフボードやユーティリティバー、フック類を組み合わせることで、荷室を用途に応じて自由にアレンジできる仕組みです。
アウトドア用品を固定したり、濡れたギアを吊るしたりと、実用性の幅が大きく広がります。
カーゴサイドフックとフロア下収納
荷室の側面にはカーゴサイドフックが配置されており、買い物袋や小物を安定して固定できます。
さらにフロア下にはカーゴフロアマルチボックスが備わっており、汚れた靴や工具、濡れたアイテムを気にせず収納できるのが便利です。
Premium S:HEV EXは見た目が上質なだけでなく、ラゲッジまわりの実用装備も非常に充実しています。
AC100V/1500Wアクセサリーコンセント(オプション)

オプションとなりますが、Premium S:HEV EXの大きな魅力のひとつが、AC100V/1500Wのアクセサリーコンセントです。他のグレードでは取り付けはできません。
走行可能なREADY ON状態では、大容量バッテリーから家庭用電源がそのまま使えるため、電気ケトル、電動クーラーボックス、ノートPCなども問題なく動かせます。
さらに、災害時などには走行機能を停止した状態でも給電できる設定が用意されており、非常用電源としてもフォレスターが使えるという安心感があります。
トノカバー標準装備

さらに、Premium S:HEV EXはトノカバーが標準装備されており、荷室の中身を外から見えにくくできる点も好印象です。
引っ張り出して手前のフックに引っ掛ける方式です。外巣こともできますが、ハイブリッド車では格納スペースはありませんので注意。ガソリン車であれば床下に収納できます。
日常の買い物や旅行時でもプライバシー性が確保され、防犯面でも安心感があります。
ラゲッジを頻繁に使うユーザーにとって、こうした標準装備の充実度は見逃せないポイントです。
シートアレンジとラゲッジの拡張性

新型フォレスター Premium S:HEV EXは、後部座席を倒すことで荷室フロア長が1,796mmまで拡張されます。
スノーボードやサーフボード、キャンプ用テントなどの長尺物も余裕で積載できるサイズで、SUVとしてはかなり実用的な数値です。
後席を倒したときのフラットさ

実車で確認すると、シートを倒した状態は「ほぼフラット」ですが、後部座席の背もたれ部分にはわずかに角度がつき、完全な一直線の床面ではありません。
この点は少し惜しいところではありますが、実用面で困るレベルではなく、段差も小さいため荷物の積み下ろしや寝転んだときの違和感も最小限に抑えられています。
何より1,796mmという圧倒的な奥行きがあるため、大型荷物を積みたい人やアウトドア用途では、このクラスでもトップクラスの使い勝手を実感できます。まさに「積めるフォレスター」という印象です。
まとめ|後部座席とトランクでわかる、Premium S:HEV EXの本当の価値

新型フォレスター Premium S:HEV EXの後部座席とトランクを見ていくと、このグレードが「走り」や「派手さ」ではなく、「毎日を快適に過ごすための完成度」を重視して作られていることがよく伝わってきます。後席の足元スペースは十分に広く、大人がゆったりと座っても膝まわりに余裕があり、長距離移動でも窮屈さを感じにくい設計です。床がフラットに近いこともあり、足の置き場に困らない点は、実際に座ってみると想像以上に効いてきます。
本革シート(ナッパレザー×ウルトラスエード®)を選択した展示車では、後席もPremiumらしいしっとりとした座り心地になっており、標準の撥水ファブリックとはまったく違う上質な空気感がありました。標準仕様のグレー×プラチナは機能性重視でアウトドアにも強い一方、本革仕様は室内の色味や加飾まで変わるため、よりラグジュアリーな空間に仕上がるのがこのグレードの大きな魅力です。
トランクについても、数字で見ても実用性はかなり高く、後席使用時で928mm、シートを倒せばフロア長は1796mmまで広がります。完全なフルフラットではなく後席側にわずかな角度は残るものの、実用上はまったく問題なく、大きな荷物やアウトドアギア、自転車なども余裕で積める広さがあります。トノカバーが標準装備されているのも日常使いではありがたいポイントで、荷物の目隠しや防犯面でも安心感があります。
AC100Vのアクセサリーコンセントやユーティリティナット、カーゴフック、フロア下収納といった装備も含めて見ると、Premium S:HEV EXは「上質さ」と「使い倒せる実用性」を高いレベルで両立したフォレスターだと感じます。街乗りからロングドライブ、家族での旅行やアウトドアまで、この1台でほとんどのシーンをカバーできる懐の深さこそが、このグレードのいちばんの強みと言えそうです。
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